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門脇悠

SOP研修報告【門脇】モンゴル

  • 研修関連
  • 2019.10.23|門脇悠

海外研修として2019.9.21~25の期間でモンゴルに赴きました。研修先としてモンゴルを選んだ理由としては、伝統的な移動式住居であるゲルに興味があったことと、雄大な自然を全身で感じたいと考えたからです。

設定した課題と成果は以下のとおりです。

課題:本物のゲルを体感するために現地の遊牧民のゲルにホームステイをする

成果:ゲルの仕組みや伝統的な暮らし方の理解が深まった。

 

写真とともに研修の過程をご紹介いたします。

◇1日目:移動日(日本→チンギスハーン空港→ウランバートル)

成田空港からモンゴルはチンギスハーン空港まで直行便が出ています。フライト時間は6時間程度で時差は日本の-1時間です。モンゴル国の面積は日本の国土の約4倍の大きさである146.5k㎡です。公用語はモンゴル語で、通貨はTg=トゥグルクという単位を用いて1Tg=約25円ほどでした。

初めて降り立つモンゴルに緊張が抑えられません。期待と不安が混ざった入国でしたが、宿泊したホテルで日本語が通じたので落ち着いて眠ることができました。

1日目 (1)

 

◇2日目:いざ、ゲルへ

朝にウランバートル市内を出発し、バヤンツォグトという草原に向かいます。車での移動でしたが市街地から1時間程度でビル等の建築物は姿を消し、広い草原地帯へと入ります。距離にして60kmという近さで市街地と遊牧の地がつながっていることに驚きました。現地にはゲルが点々としており、いよいよモンゴルに来たという実感と写真でしか見たことがないものに触れている感覚とが合わさり興奮しっぱなしでした。

ゲルの構造はマジックハンドのような格子状の壁と天窓、天窓を支える梁のような棒で構成されていて、内部は天窓と半分だけ敷かれた絨毯によって空と地面との関係を絶たないようにしています。これは、「人も動物の仲間であり、自然の中に身を置き活力やエネルギーを分けてもらっている」という思想が元になっているそうです。

ゲルには太陽光発電パネルやテレビ受信用のアンテナ、携帯電話を充電するためのバッテリーが備えられているなど、様々な技術が取り入れられていました。また、移動手段についても、ゲルを解体した部材をラクダで運んでいた時代から、現代では全て軽トラックに積んで遊牧をしているそうです。(羊を追いかけるのも犬ではなくオフロードバイクで追いかけていて驚きました)遊牧民の家庭に暖かく迎えられ、ツォイバンと呼ばれる現地料理をいただきました。ツォイバンは小麦でできたうどんのような麺と羊肉を煮込んだうどんのような料理で、優しい味でした。

夜は満点の星空が広がる中、牛や羊、馬たちの寝息と一緒に就寝しました。

2日目

 

◇3日目:ゲルでの一日

この日は朝から晩まで遊牧民の方々と過ごしゲルでの生活をじっくりと学びました。

朝、一番早く起床するのは女性たちです。牛糞の処理や乳搾りなど主に牛の世話をします。私は寒さで目が冷めてしまいましたが、牛糞の処理を手伝っているうちに体が温まり、終わる頃には汗がにじむ程の作業でした。少し遅れて男性たちも起床します。彼らは主に羊や馬の世話をしていました。家畜の世話が一段落着くと朝食の時間です。朝食にはアルルという伝統的な料理をいただきました。アルルとは牛乳の泡を固めたものでほんのりと甘く、パンに載せて食べます。サクサクとした食感に牛乳の甘さと香りが合わさり、美味しくいただくことができました。

朝食が済んだあとは各自の仕事に戻ります。女性たちは保存食の調理や牛の世話をし、男性は馬の手入れを行います。私は自由な時間で存分にゲルや草原の風土を体感することができました。昼食には山盛りの羊肉を美味しくいただき、再びゲルの観察や現地の方との交流を楽しんでいるとすぐに夕暮れが訪れます。

…薄っすらと朱を帯び始める西の空を羊が眺めています。ゲルの煙突からは煙が立ち始めました。夕食の支度が始まったようです。視界の端まで広がる草原のほうぼうからゲルに帰ってくる人の顔が見えはじめ、牧羊犬がワンと吠えながら尾を振って出迎えます。

異国の地でしたが家という場所の暖かさ、豊かさは日本で感じたものと変わらないような気がしました。

3日目

 

◇4日目:遊牧民との別れ。ゲルのマーケットへ

早朝、遊牧民の方々とお別れをし、2泊のホームステイが終わりました。

貴重な経験を頭で反芻しながら草原を発ち、ゲルのマーケットに向かいました。市街地に近いところで開かれているマーケットはゲルの様々な部材が売られており、柱から家具、かまどまで全てを揃えることができます。世帯数に応じてゲルの大きさを変え、共通の規格の中から最適なものを選択するというシステムが構築されていました。

その後は市街地に戻り、伝統音楽のコンサートなどを楽しみながらウランバートルを視察しました。中心地は都市化が進み、海外資本のスーパーやオフィスビルが乱立しており、全く質の違う生活がほとんど距離の近い場所で営まれていることを考えると奇妙な感覚を抱きます。

ゲルで眺めた満点の星空とは違う眠らない街の中で最終日の夜を過ごしました。

4日目

 

◇5日目:帰国日、まとめ

最終日は朝5時にホテルを出発し朝の飛行機で日本へと帰ってきました。今回の研修は短期間でしたがとても貴重な体験をすることができたと思います。モンゴルの地で学んだことや感じたことをまとめて、研修報告といたします。

 

・ゲルについて

遊牧民の方々は柔軟性に富んでおり、様々な技術を取り入れていました。しかしゲルの構造というものは古い時代から変わらず受け継がれています。出国前は精神的、文化的な面から同じ構造を続けていると考えていましたが実際に見てみると、素早い組み立てや修復が容易な部材、機能的な家具の配置など、この構造こそが彼らの生活にとって最適であり、洗練されているから変わらないのだと考えを改めることになりました。

 

・コミュニケーションについて

言語は全く通じませんでした。英語も通じず初日は度々沈黙の時間が続き、気まずい思いもしました。ですが、早朝に牛の世話を共同で行ったことやゲルのスケッチを描き留めていたことで、2日目にはお互い談笑することができる程度には打ち解けることができました。たとえ言葉が通じなくても表情や身振り手振り、絵など、こちらから発信と表現をすることが重要だなと感じました。

 

・モンゴルについて

今回赴いた場所はウランバートルから車で2時間程度の距離でしたがモンゴルにはまだまだ名所が沢山あるということを遊牧民の方から伺いました。どこまでも続く草原の先にはまた別の文化があるようです。これから先さらに見聞を広げていく所存ですが、何年か先、経験値が溜まったらまたモンゴルで旅をしてみようと思います。

まとめ