白鳥こども園
異年齢交流の場となる遊戯室を中心とした園舎
登米市で長く保育事業を実施してきた白鳥保育園を幼保連携型認定こども園とする計画です。既存園舎は小規模保育事業所・放課後児童クラブとして継続するため、新園舎を既存の環境と調和したものにする必要がありました。複数案の検討を得て、新園舎を既存園庭に隣接する配置にすることで、既存の園庭(北の園庭)、こども園の園庭(南の園庭)の双方にアクセスできる計画としています(こども園から既存園庭へのアクセスは将来対応)。
施設の中心に遊戯室を配置し、その周りを各保育室と事務室・調理室が取囲むプランは、園が重視する「異年齢交流」による保育を空間で表現するものです。遊戯室ステージには大きな開口部を設けて、安定した北側の採光を取入れると同時に、既存園舎の活動の気配を感じられる配慮をしました。遊戯室屋根を支える梁は一部を鋼材としてステージ側の内観を軽快な印象に見せています。遊戯室2階に廻らせたメンテナンスデッキはシンプルなデザインで空間に調和させました。
1階保育室屋根は高さを抑えて、居心地のよい軒下空間をつくりながら遊戯室の切妻屋根を象徴的に見せる構成としました。
三浦高史+犬飼崇典+小林誠(元スタッフ)
施設概要
- 場所
- 宮城県登米市南方町
- 用途
- 幼保連携型認定こども園
- 竣工年月
- 2024年3月
- 延べ面積
- 958.35㎡
- 構造
- W造
- 階数
- 地上2階